路線価とは?相続税や贈与税に影響する土地評価の基本を解説
2024年11月17日 18:01
路線価とは
路線価(ろせんか)とは、国税庁が毎年公表する、主要な道路に面する土地1平方メートルあたりの評価額のことです。相続税や贈与税の計算基準となる評価額として使用され、不動産の公的な価格指標の一つです。
路線価は、土地の市場価格(実際の取引価格)よりも約8割程度の水準で設定されることが一般的です。
路線価の特徴
• 利用目的:
• 主に相続税や贈与税を計算するために使用される。
• 基準:
• 路線価は、土地が面する道路ごとに設定されており、「1平方メートルあたりの単価(円/m²)」として表示される。
• 公表:
• 毎年7月に国税庁から発表される(前年度1月1日時点の価格)。
路線価の見方
路線価は、国税庁の「路線価図」で確認できます。この図には、主要な道路ごとに評価額が示されています。
路線価図の読み方
• 表示形式:
路線価は「330C」「250B」のように、数字とアルファベットで示されます。
• 数字:1平方メートルあたりの価格を千円単位で表示(例:330=1㎡の評価額は33万円)
• アルファベット:借地権割合(例:A=90%〜G=30%)
具体例:(沖縄県庁前に100㎡の土地を所有していた場合)
計算例
路線価:510D(D=借地権割合60%)
• 土地面積:100㎡
• 路線価:510,000円/m²
• 計算式:路線価 × 面積 = 評価額
• 510,000円 × 100㎡ = 51,000,000円(5,100万円)
・土地を借りている場合は5,100万円× 60%=借地権の評価は3,060万円
上記の評価額を基に、土地の形状や条件に応じて、評価額に加算または減算が適用されます。以下は主な補正項目です。
• 間口狭小補正:間口(道路に接している幅)が狭い場合、評価額が減額される。
• 奥行価格補正:土地の奥行きが極端に長い場合、減額される。
• 角地補正:2つ以上の道路に接する土地(角地)の場合、評価額が増加する。
路線価の指定のない地域
・路線価が設定されていない地域では、固定資産税評価額に倍率をかけて評価額を算出します(倍率方式)。
・路線価の設定されていない一般的な宅地は1.0〜1.3倍の倍率で設定されているケースが多いです。
路線価を理解するメリット
• 相続税や贈与税の負担を正確に把握できる。
• 土地の評価額を基にした適切な対策が可能。
• 小規模宅地等の特例を利用した税負担の軽減が計画的にできる。
ーまとめー
路線価は、不動産の評価額を計算する上で欠かせない基準であり、特に相続税や贈与税の計算に重要な役割を果たします。正確に理解し、活用することで、税金対策や資産管理がスムーズに進められます。土地の評価や相続計画に不安がある場合は、税理士や不動産の専門家に相談することをおすすめします。
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相続・不動産の相談窓口 合同会社エボルバ沖縄 棚原 良太